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創立10周年記念事業 『実践メディアビジネス講座I』シリーズ講義「宗教とメディアの新時代」開催

駒澤大学グローバル・メディア・スタディーズ学部では、学部創立10周年記念事業の一環として、前期科目「実践メディアビジネス講座I」において、シリーズ講義「宗教とメディアの新時代」を実施します。宗教界における新たなメディア利用の動きと、そのメディアやメディアビジネスへのインプリケーションについて、第一線の実務家の方々をお呼びしてご講義いただきます。

企画意図は以下の通りです。

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企画意図

宗教に再び注目が集まっている。かつて人々の心に深く浸透し、政治を動かした宗教は、世界の多くの場所で、近代化の進展とともに変容を余儀なくされ、その力の多くを失った。

しかしここへきて、宗教の影響力が再び注目を集めるようになってきている。最も目を引くのは、残念ながらテロ活動やカルトといった、あまり歓迎できない方向のものではあるが、そればかりではない。よりどころを求める人々、目指すべき目標を失った人々など、さまざまな人々が、宗教の下に集まり始めている。

その裏には、新たなメディアの発達や普及がある。特にインターネットやソーシャルメディアは、宗教にとって、これまでにない拡散力、浸透力をもたらした。多くの宗教が、これらの新しいメディアを活用し、新たな信者獲得や影響力の増大につなげている。

考えてみれば、宗教は以前から、さまざまなメディアを積極的に活用してきた。紙と文字、音楽や踊り、彫刻や建築など、古今東西のあらゆるメディアが、宗教によって活用されてきたといっても過言ではない。メディアは宗教の一部となり、宗教のあり方自体にも影響を与えてきた。

それでは、インターネットやソーシャルメディアが広く普及したこの時代、宗教のあり方はどうなっているのか。今後どう変わっていくのか。それをさぐるのが、このシリーズ講義の目的である。たとえばネットメディアは、個々の情報発信者にとっての発信コストを飛躍的に下げた。その結果、発信者の層は広がっており、新たに発信の機会を得た発信者にとって福音となる一方、発信される情報の質も玉石混淆となっていることから、弊害も指摘される。よい影響と悪い影響は多くの場合同じものの異なる側面にすぎず、それをもたらす変化は、技術と社会の両面で同時に起きる。宗教に関しては、どのような変化が起きているだろうか。

実践メディア「ビジネス」講座を銘打ったこの科目において、宗教を取り上げる意味は何か。もちろん、宗教は営利事業ではない。しかし、考えてみれば、宗教は思想というコンテンツ、救いというサービスを提供し、その「顧客」からお布施などのかたちで収入を得て組織の維持拡大をはかるという点で、その行動自体は事業活動そのものである。ドラッカーが「マネジメント」を営利企業の枠で考えなかったのと同様に、ここでいう「ビジネス」もまた、営利企業による営利事業活動だけを意味するのではない。

同時に、こうした宗教によるメディア利用とその変化が、メディアビジネスに与える影響も考えたい。宗教団体はメディアビジネスにとって重要な顧客でもある。メディアビジネスがネットの普及によって受けたさまざまな影響の多くは、顧客としての宗教にも及んでいるはずである。ある意味「最古のメディアビジネス」である宗教から、メディアが学べるものはないのだろうか。

宗教とメディアの関わりを考えることは、すなわち宗教と社会の関係だけでなく、社会とメディアの関係を考えることでもある。本シリーズ講義を通して第一線の現場で何が起きているかに触れ、これらを考えるきっかけとしたい。

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講師は次の通りです。

6/ 1 当学部教授 山口 浩によるイントロダクション

6/ 8 島田裕巳氏(宗教学者)

6/15 井上広法師(浄土宗光琳寺副住職)

6/22 常岡浩介氏(ジャーナリスト)

6/29 有元裕美子氏 (三菱UFJリサーチ&コンサルティング)

7/ 6 石井清純氏(駒澤大学仏教学部教授)

7/13 山口貴士氏(弁護士)

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