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実践メディアビジネス講座III 株式会社楽天 和田圭氏 講演

楽天は、常に改善、常に前進する。Professionalismの徹底がされる。仮説、実行、検証、仕組み化が行われる。顧客満足の最大化が意識される。スピードが超重要である。ほかの会社が一年かかることを一週間でやることもある。インターネット会社はトライアルができる。なぜなら、ちょっとくらい文章が間違っていても、その都度直していけるからである。人と社会を(ネットを通じて),自らの成功を通じ社会を変革し豊かにする。2000年に株式公開した。2007年くらいから海外の企業のM&Aを開始している。楽天市場の毎日のお買いもの総額は35億円で、これはコンビニ相当する。アマゾンはお店自体にものを仕入れて売っている。楽天は共存モデルでやっている。インターネットで売れないものはない。めずらしいものから普通のものへ商品の売れ行きが変わっている。楽天の共存をしていくというビジネスモデルは敵を作りにくい。アマゾンは雇用を生み出すわけではない。しかし、楽天は展開した国の経済にも貢献できている。楽天の中心にあるものはIDである。楽天会員IDのデータベース。IDで何でもできるという経済圏が楽天の強みである。製造業ではなく、サービス業で世界に出る。アマゾンは商品だけを表示するが、楽天はいわゆる自動販売機化はせずに、市場の臨場感のようなものを大切にしている。Koboは電子ブックリーダーを書店で売っている。そのことで、既存の書店と共存していく。アマゾンの強引な価格設定に出版社は抵抗している。2012年末までに社内コミュニュケーションを英語化される。高成長グローバル企業の国際化の取り組みをもう上回る。人事の国際化、開発の国際化のため、給料の昇給とTOIECの点との関係がより密接になる。以上のことが分かった。
私は、電子書籍化元年と世間で予想されていた2010年に日本で電子書籍が普及して、多くの日本語の本が、紙の本より安い値段で読むことができるようになるのかと期待していた。しかし、あまり電子化された日本語の電子本を読めないため、私は待ちきれずに2011年にキンドル3とキンドルDXを買った。キンドルはキンドル3までは電子ペーパーを使っていたが、キンドルファイヤーになってから、液晶画面化されて音楽コンテンツとかの余分なコンテンツまで扱えるようになった。私は、キンドル3とキンドルDXで読んでいるとき、次のページに行く時に微妙に時間がかかるところに少しストレスを感じた。さらに音読機能を使っているときに結構違和感のある読み方をするところが気になった。それらを改善してくれることを新型のキンドルに期待していたが、なんと液晶画面型になってしまって非常に残念であった。しかし同時にキンドルタッチが販売されることでそれらの不満がかなり解消された。

アマゾンは日本の出版社に嫌われているが、楽天の共存型ビジネスモデルなら、日本の電子書籍の普及率増加にかなり貢献されるだろうと私は期待している。ただし順調に普及していった後に、Koboがキンドルファイヤーのように本以外のコンテンツを売ることをできる液晶画面端末になってしまうのかが非常に気になっている。確かにいろいろなコンテンツを売って、消費者を囲い込んでいく方がビジネス的には儲かるのかもしれないが、私のように電子ペーパーのファンに一度なってしまうと、その端末のクオリティーがさらに上がっていくことを常に期待してしまう。だから、売れ始めてから容易に液晶画面化して本以外の多くのコンテンツを売っていくという道に進むだけでは満足せずに、電子ペーパー端末の開発をし続けてほしいと思っている。「短時間でこんなにすごい電子ペーパー端末を楽天は作ってしまう」と、アマゾンをびっくりさせてほしい。キンドルタッチはキンドル3より改善したがまだまだ進化する余地があると思っている。私は日本の「電子本」市場はアマゾンに負けずに楽天に頑張ってほしいと思っている。

「楽天のKoboが日本の出版業界にパラダイムシフトを起こしてくれる」と、私はかなり期待している。Koboがある程度のユーザーを確保してから端末自体の品質をかなり上げて、「Super Kobo」に進化して、アマゾンを驚かせる存在になる日が近づいてきていると思っている。わたしはその日が来ることをすごく楽しみにしている。

 

(2012/6/29実施)

GMS授業支援システム(在学生向け)